EIDOLON 1/43 Honda S2000 (AP2) 2005 New Imola Orange Pearl
本田技研工業の創立50周年を記念して企画されたスポ―ツカーS2000。同車が発売されたのは1999年のことでした。ホンダのFRスポーツカーとしては前身となるS800が1970年に生産を終えて以来、実に29年ぶりの復活とあって大いに話題を呼びました。
ボディ形状はオープン2シーターのみで、専用チューンが施されて自然吸気2リッターながら250馬力を発生するF20Cエンジンをフロントミッドに搭載していましたが、注目されたのはその車体で、堅牢かつ軽量なハイXボーンフレーム構造の採用によってクローズドボディ車と同等の剛性を確保していたと言われます。シュアで剛性感のあるハンドリングに拘るためにステアリングはチルト機構すら持たない固定式とされ、インパネにはグローブボックスも備わらないなど、走りのためにある程度の快適性には目を瞑るという姿勢が貫かれていました。
S2000は1999年の発売から2009年まで、基本設計は変えずに生産が続けられましたが、大きく分けて初期の2リッターモデル、バンパーの意匠などフェイスリフトを行った中期型、そしてエンジン排気量を2.2リッターに拡大した後期型が存在します。2リッターモデルをAP1、2.2リッターモデルをAP2と呼ぶのが一般的です。
マクロ的に分類すれば初期の2リッター時代にも機敏過ぎたサスペンション・セッティングの見直しが行われた他、中期型では生産拠点がそれまでの高根沢工場(NSXの専用生産工場として創業)から鈴鹿に移されるなど、S2000ファンの間でもベストモデルの選定においては意見が大きく分かれることでも知られます。